ベイン バットマンの背骨をへし折った最凶の男!
画像出典:http://www.comicvine.com/forums/battles-7/bane-vs-doc-samson-656029/
知性と体力を併せ持った最凶のヴィラン!
バットマン引退後、そして新バットマン誕生のために描かれた『ナイトフォール(1993年)』
(トリロジー、Knightfall、Knightquest、KnightsEnd)の中で最強のヴィランとして登場したのが
ベインです。
プロレスラーのようなマスクをかぶり、ムキムキの筋肉マンですが、
体力だけでなく知性も兼ね備えています。
なにしろ、バットマンの正体を1年足らずで見破り、
心身ともに痛めつけただけでなく、
ついには背骨をへし折ったのですから。
画像出典:http://dc.wikia.com/wiki/Batman:_Knightfall
ボキッ! 痛たたたたたぁぁぁ~!
画像出典:https://rubletaylor.wordpress.com/2014/07/12/the-dark-knight-rises/
映画「ダークナイト」でもバットマンを格闘で圧倒し、しまいには軽々と持ち上げ、背骨を破壊しました。
ベインの過酷な生い立ち
ベインは孤島の国家サンタ・プリスカの刑務所で終身刑服役囚の子として産声をあげました。
画像出典:http://theunspokendecade.com/2014/05/21/super-blog-team-up-presents-godkillers-doomsday-bane/
『生まれた子が男の子なら、父の罪を背負い終身刑』を言い渡されます。
画像出典:http://gothamalleys.blogspot.jp/2011/02/bane.html
身を守るため、8歳のときにかわいがっていたテディ・ベアに隠し持っていたナイフで人を殺したこともあります。
世のオタク男子よ、見習いたまえ!
画像出典:http://theunspokendecade.com/2014/05/21/super-blog-team-up-presents-godkillers-doomsday-bane/
イエズス会の初老の修道士に教えを受け、 本を読み漁り、知識を身につけ、
6ヶ国語と2つの失われた言語を扱う。知はパワーなり!
麻薬も煙草も、甘いものも絶ち、一日千回、腹筋、腕立て伏せに懸垂、そして瞑想と肉体の鍛錬も欠かさない!
劇薬!筋肉増強麻薬ヴェノムの投与
画像出典:http://dc.wikia.com/wiki/Venom
12時間ごとに直接頭蓋内に接続したチューブでヴェノムを投与し続けなければならない
刑務所で人体実験の被験者にされたベイン。
他の被験者が死んでいく中、唯一生き残り、
筋肉隆々の体に改造されました。
そして、いつしかベインは囚人たちの間で頭角を現していくようになっていきます。
俺はベイン、ゴッサムシティは俺のものだ!
噂の男、バットマンを倒すべく、脱獄を図ったベインは、
バットマンの背骨を折り、再起不能にします。
画像出典:http://theunspokendecade.com/2014/05/21/super-blog-team-up-presents-godkillers-doomsday-bane/
市民にボロボロになったバットマンを見せ付け、パワーを鼓舞するベイン
ベインにとってはバットマン=ゴッサムシティでもあるのです。
一方、再起不能に陥ったブルースは戦士アズラエル(秘密結社「聖デュマス騎士団」が作り出した復讐の戦士の4世)
にバットマン役を任せました。しかし凶暴化したアズラエルは、ベインのヴェノム供給チューブを切り、
禁断症状に追い込んで勝利します。
結果オーライではありますが、アズラエルは手に負えなくなり、
新たなヴィランを生んでしまうことになりました。
投獄されたベインは禁断症状を克服し、脱獄します。サンタ・プリスカでヴェノムを開発した
ドクターらを抹殺し、薬市場に出回っているヴェノムの根絶したベインはヒーローとなったのです。
父を尋ねて三千里
どうしても本当の父に会いたいがため、ルーツ探しの旅に出たベイン。
その道中でラーズ・アル・グールとその娘タリアと遭遇します。
ラーズはベインを後継者に望み、ベインとタリアは恋人同士になります。
画像出典:http://gothamalleys.blogspot.jp/2012/08/comic-book-references-in-movies-part.html
新たな世界はお前のために。タリア、ベインと供に歩め!
ブルースと腹違い兄弟疑惑も浮上したり、何かとブルースとは関わりのあるベイン。
テロリスト集団コブラの首領キング・スネークが父だとわかったベイン。しかし、バットマンと共闘し、
父を倒すのです。その時、バットマンを助けるために負った傷が致命傷となりベインは死亡します。
バットマンはラザラス・ピット(死者を蘇らせる能力を持つ秘泉。ラーズはこの緑色の泉を利用して、数世紀を生き永らえてきた)
を使ってベインを復活させます。
復活したベインはそれまでのような悪人ではなく、生まれ変わったように見えました。
結局俺はベイン(bane=災いの元・死)だ、人を壊す
頭脳明晰、体力、精神力もあるベイン。なのに正義のヒーローになりきれない
それが、ベインの宿命なのです。
実写映画でのベイン
「ダークナイト ライジング」でトム・ハーディーが演じたベインが記憶に新しいですが、1997年にも一度実写化されています。
ジョエル・シュマッカー監督「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲(1997)」ではポイゾン・アイビーのボディ・ガードとして登場しました。
画像出典:http://batman.wikia.com/wiki/Bane_(Jeep_Swenson)
画像出典:http://gothamalleys.blogspot.jp/2011/02/bane.html
「ダークナイト ライジング」傷だらけのバットマンを復活させたベイン
画像出典:http://7-themes.com/6980977-bane-in-the-dark-knight-rises.html
クリストファー・ノーラン監督独自のダークな世界観で描かれたバットマン三部作の完結編である
『ダークナイト ライジング(2012年)』で、ブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)はボロボロになって8年ぶりに姿を現します。
傷つき、杖をついたその姿は、痛々しい帰還兵のようでした。
そんなブルースの前に立ちはだかったのが、『インセプション』や 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
のトム・ハーディ演じる強力な悪役ベイン。
ベインを取り巻くストーリーは原作とは異なりますが、コミックと同じく体力だけでなく
知的で冷静で計画的、人々を恐怖のどん底に陥れ、扇動することのできるカリスマ性を持った
テロリストとして描かれています。
ジョーカーのような狂気は持ち合わせていません。
画像出典:http://twicsy.com/i/eSJA3b
ゲイリー・オールドマン(ジェームズ・ゴードン市警本部長)にすりすりするトムハはマジ、チャーミング
あのいかついベインを演じた男とは思えない
マスクを外すと地獄の痛みが待っている
画像出典 左=ダースベイダー:http://www.liquidlegends.net/forum/lol-general/466666-patch-416-azir-general-discussion?page=90
中=ベイン http://blog.goo.ne.jp/yodobaku1967/e/22f20bba57e61462f3f966a7f5b98026
右=ハガーフェイス:https://www.reddit.com/r/Art/comments/1jvy68/colour_pencil_drawing_of_kane_and_the_facehugger/
異国の牢獄『奈落』で生まれた愛する少女を守ろうとして傷を負ったベインは、
痛み止め用のガスが注入されているマスクを外せない体になってしまいました。
そのマスクの顔は、『エイリアン』の卵から孵った幼虫ハガーフェイスがくっついているようにも見えるし、
『スター・ウォーズ』でヘルメットを脱いだダースベイダーのようでもあります。
I’m your brother.とバットマンに言い出さないかと妙な期待をしてしまいました。残念(←って何が?)
画像出典:http://tolli-movieworld.blogspot.jp/2012/06/news-first-image-of-angelina-jolie-as.html
ベインは影の同盟の元メンバーで、バットマンの兄弟子に当たり、
目的は、ゴッサムシティの滅亡。
それは、ラーズ・アル・グール(リーアム・ニーソン)の
後継者を自負するベインにとって師匠の復讐を遂行すること、そして愛する女性のためでもありました。
いろいろと突っこまれている作品ですが、私的には、楽しめました。
ベインのその女性に対する愛情は、庇護すべき対象への愛情であり、
「ラーズ・アル・グールの運命を完結させる」使命を帯びた
(方向は完全に間違っていますが)彼にとって崇高なものであったのだと思われます。
そのためなら、部下だけでなく、自分が捨て駒になることもいとわない。それがベインなのです。
画像出典:http://d.hatena.ne.jp/yumemigatio/?of=26
ティム・バートン作品でもそうでしたが、映画でのバットマンの立ち回りは、
ヴィラン(悪役)を際立たせるためのヒーローという感じだなと。
「ダークナイト ライジング」でも結局ベインのおかげでバットマンは絶望から立ち上がり、幸せを手にしたわけで。
画像出典:http://gothamalleys.blogspot.jp/2012/08/comic-book-references-in-movies-part.html
ブルースとセリーナの結婚シーンなんてのもあり(Superman Family #211)
ブルースにとって、ベインという存在は、ある意味なくてはならない宿敵であったといえそうです。
次に読むのはコレ!
所属: DC Comics