『スーサイド・スクワッド』で新ジョーカーを演じる俳優ジャレット・レトって?
2016年に公開が決定し、既にネットには予告編映像が公開され世界中のアメコミファンの話題をさらっている映画「スーサイド・スクワッド(原題:Suicide Squad)」。
DCコミックスの悪役が大集合するこの注目作は、全米で2016年8月に公開されます。(日本での公開日は未定)
映画業界において、アベンジャーズをはじめとするマーベル勢に完全に押され気味なDCコミックス。
ついに放つ会心の一作は、DCユニバースに登場するヴィラン(=悪役)が一同に介し、政府の極秘任務を遂行するチームを結成するという、かなりミーハーな言い方をすれば「DCのヴィラン版アベンジャーズ」というところでしょうか。
画像出典:http://io9.com/behold-the-suicide-squad-in-the-flesh-including-harley-1701914463
DCユニバース初のチームもの作品で、原作コミックで人気の高いヴィランが一気に登場する事や、ヘッドショット役にあのウィル・スミス、ハーレイ・クイン役には「ウルフ・オブ・ウォールストリート」でのセクシー婦人マーゴット・ロビー、エンチャントレス役にはスーパーモデルのカーラ・デルヴィーニュが抜擢され、それぞれ魅力的な悪役を演じる事で話題を呼んでいます。
が、なんといっても一番の注目は、バットマンの宿敵ジョーカーが再登場する事。
画像出典:http://screenrant.com/jared-leto-joker-official-image-tattoos/
今回のジョーカーを演じるのは、ジャレット・レト(Jared Leto)という俳優。
かつての先輩ジョーカーたちが文字通り命をかけて挑んだこの大役を演じるジャレット・レトとは、いったいどんな役者なのでしょうか。
役としての「ジョーカー」の重み
これまでジョーカーといえば、名優ジャック・ニコルソンや、故ヒース・レジャーが演じており、どちらも高い評価を得ています。
犯罪や人殺しが楽しくてたまらない、クレイジーな鬼畜生ジョーカーのこれまでの実写版を振り返っておきましょう。
イカれた殺人鬼を表現しきった、ジャック・ニコルソン版ジョーカー
1989年のティム・バートン版『バットマン』でジョーカーを演じたのはジャック・ニコルソン。
ポップでカラフルなスーツを着た道化師のような見た目とは裏腹に、明るくおどけながらも問答無用で人を殺していくという残忍さが際立っており、まさに原作のジョーカーのイメージを体現したことで高い評価を得ました。
焼き焦げた死骸に「おめでとう、死んじゃったね!」とからかい、爆笑しながら立ち去ります。
ヒース・レジャーはジョーカーの狂気に取り憑かれたのか
その後2008年、クリストファー・ノーラン監督による『ダークナイト』でジョーカーを演じたのはオーストラリア出身のヒース・レジャー。
ジャック・ニコルソン版ジョーカーのキッチュなイメージを華麗に崩し、ダークでリアルな「精神異常者」のようなジョーカーを演じました。
画像出典:http://moviewallpaperpics.com/the-joker-the-dark-knight-3/
ヒース・レジャーはジョーカーという大役を演じるにあたって、ロンドンのホテルに一ヶ月以上ひとりで引き篭もり、ジョーカーのあの独特の、人間としてのネジが外れてしまったかのような笑い方や喋り方をひたすら練習するという徹底的な役作りを行います。
その結果、ジャック・ニコルソン版とはまた違った狂気に満ちたジョーカーを見事に演じきり、世界中から大絶賛を受けた事は御存知の通り。
しかし役作りをしていく過程で、ヒースはジョーカーという役の持つ狂気に蝕まれていきます。
画像出典:http://www.wallpapervortex.com/wallpaper-34753_comics_the_joker.html#.VdWyBlPtmko
ヒース・レジャーは、身も心も完全にジョーカーとなるため「メソッド演技法」と呼ばれる手法を使います。
これは、演じる役の精神状態やしぐさ・性格・感情まで事細かにコピーし、追体験することで役を自分の中に取り入れる方法。
ジョーカーの研究のため、ダークナイトの撮影期間中、ヒースは一冊のノートを肌身離さず持ち歩きます。
このノートに役作りの上でのメモ書きのほか、ピエロのイラスト、原作のジョーカーのスクラップや『時計じかけのオレンジ』のアレックスの写真など様々なものを収集していました。
こちらはヒースの父がそのノートをはじめてカメラに公開する映像。
メソッド演技法は役者の心理的負担が非常に大きいため、一歩間違えれば危険であると言われています。
このあまりにも徹底した役作りの中で、ヒース・レジャーの精神に狂気の犯罪者ジョーカーが憑依してしまったのでしょうか。
彼は不眠症にかかり、また当時併発していたインフルエンザの影響もあり、薬の併用摂取により急性薬物中毒を起こし、ダークナイトの公開を待たずしてこの世を去ります。まだ、28歳という若さでした。
来る日も来る日も、一日中ジョーカーの狂乱と錯乱に精神を投じ続けたヒース・レジャー。
ダークナイトの劇中ではその鬼気迫る演技で世界中を圧倒しましたが、その裏には文字通り命をかけて挑んだ壮絶な日々があったのです。
ヒースの役作りノートの最後のページには「BYE BYE」の殴り書きが見つかりました。
スーサイド・スクワッドでのジョーカーはどうなるのか
「ジョーカー」という役はここまでの覚悟を必要とするものです。
スーサイド・スクワッドでこの”SERIOUS”な役に挑むのは、アメリカの俳優・ミュージシャンのジャレット・レト(Jared Leto)。
画像出典:http://spanish.fansshare.com/gallery/photos/10707736/jared-leto-jared-leto-wallpaper/
ミュージシャンとしてのジャレット・レト
ジャレットは役者としての評価も高いのですが、他にロックバンド『30 Seconds To Mars』(30 セカンズ・トゥ・マーズ)のボーカリストとしても有名です。
むしろロックファンにとっては、「30STMのジャレットって役者でも凄いんだよね」という感覚かも。
画像出典:http://www.huffingtonpost.com/2013/11/21/30-seconds-to-mars-artifact_n_4317818.html
ジャレット・レトのバンド 30Seconds To Marsとは
ジャンルで言うと「エモーショナル・ロック」といった所でしょうか。
デジタルシンセサイザーも取り入れた壮大めの演奏にジャレットの激情的なボーカルが綺麗に突き刺さります。なんとなく、秋冬に聴くととってもいい感じです。
サーティー・セカンズ・トゥ・マーズの結成は1998年と意外と古い。
ジャレットがボーカルとリズムギターを担当し、兄のジャノン・レトがドラムを担当しています。ほかにリードギターやキーボードのトモ・ミレセヴィックの3人が正式メンバー。
30 Seconds To Marsは2001年にアルバム「サーティー・セカンズ・トゥ・マーズ」でメジャーデビュー。
が、この作品の評価はイマイチでした。
続く2005年に二作目となる「ア・ビューティフル・ライ (A Beautiful Lie)」をリリース。
このアルバムがなかなかの名曲揃いでして、程よくドライなハイトーンシャウトが心地よい”Attack”、
役者としての演技も光る、ミステリアスなPVがお洒落な”The Kill”、
曲調もさることながら、PVの壮大な映像があまりにも美しい”A Beautiful Lie”、
映画『ラスト・エンペラー』をモチーフにし、アメリカのバンドとしては初めて全編中国で撮影された7分超の大作ビデオも話題となった”From Yesterday”など、いい曲がいっぱい入っています。
「ア・ビューティフル・ライ (A Beautiful Lie)」はプラチナ・アルバムとして認定され、30 Seconds to Marsは世界的なバンドに成長します。
続く3作目となったアルバム「ディス・イズ・ウォー(This is War)」も世界各国で大ヒット。
このアルバムを引っさげたツアーでは世界60ヶ国を周り、300公演で総動員数300万人を越えるスケールとなりました。
このツアーは、「1枚のアルバムでの最多公演数」を記録し、ギネスにも認定されました。
こちらは同アルバムから、「戦争」をドラマティックに描いたリード曲。
また30 Seconds To Marsはこれまで2007年に来日公演を果たしており、同年と2010年にはサマーソニックにも出演しています。
2011年に単独来日した際には、ステージで銀魂やNARUTOのコスプレを披露するというお茶目な一面も。
画像出典:http://gekirock.com/news/2011/09/thirty_seconds_to_marsjaredsha.php
コスプレのクオリティは激低い。
ここに掲載した30STMの楽曲をお聴き頂ければわかるかと思いますが、ジャレットさん、かなり美声です。
歌唱力も非常に高く、世界的なロックバンドのシンガーとして高い評価を得ています。
役者としてのジャレット・レト
では、俳優としてのジャレットの評価や実績をみてみましょう。
俳優のデビューは1994年、テレビ映画の「クレイジー・ウェディング(原題:Cool and the Crazy)」から。その後いくつかの映画に出演し、1999年には映画「ファイトクラブ」にも「エンジェル・フェイス」の役名で出演しています。
画像出典:https://elizabethsharrod.wordpress.com/2013/08/29/daily-prompt-now-im-closer-to-the-edge/
画像出典:http://www.buzzfeed.com/louispeitzman/a-timeline-of-jared-letos-many-onscreen-looks
また、2000年の映画「レクイエム・フォー・ドリーム(原題:Requiem for a Dream)」では麻薬中毒に陥る主人公ハリー・ゴールドファーブを演じ、高い評価を得ました。
画像出典:http://www.buzzfeed.com/louispeitzman/a-timeline-of-jared-letos-many-onscreen-looks#.lrZ4Ro5Lz
徹底した役作りで役者としての評価を確立
ヒース・レジャーがジョーカーを演じる際に行なった役作りの徹底ぶりに負けず劣らず、ジャレットも1つの役に対する情熱は並々ならぬものがあり、特に役作りにおいては「やりすぎ」とも言える努力が知られています。
ジョンレノンの暗殺犯を演じるため、衝撃の激太り
2007年の主演映画「チャプター27(原題:CHAPTER 27)」は、ジョン・レノン暗殺事件がテーマの作品で、犯人のマーク・チャップマンがダコタ・ハウス前でジョン・レノン暗殺に至るまでの3日間が描かれています。
スラリとしたイケメンのジャレット・レトが、ジョン・レノン殺害容疑で世界中から憎まれた中肉中背の男、マーク・チャップマンを演じる。
これはさすがにミスキャストなのではないかと誰もが疑いましたが、ジャレットはこの役を演じるためにとんでもない役作りに取り組みます。
撮影までの猶予は2ヶ月。その間にマーク・チャップマンの中肉中背な体になりきるため、炭水化物中心の食生活に切り替えながら、さらに溶かしたアイスクリームを飲み続け、ブクブクと太っていきます。
ちなみにジャレットはベジタリアンなのですが、この「逆ダイエット」中も一切肉は口にしませんでした。
この圧倒的にストイックな役作りの結果、ジャレットはついにマーク・チャップマンその人になります。
画像出典:http://www.terra.com/entretenimiento/cine/fotos/chapter_27_la_historia_de_mark_chapman/98339
画像出典:https://gonzalofigueroacea.wordpress.com/tag/jared-leto/
もはや原型すらとどめていないような衝撃的なビジュアルに世界中が衝撃を受けました。
食生活を切り替えて全身にまとった本物のぜい肉、何を考えているかわからないような落ち窪んだ目…。
ジョン・レノンへの歪んだ感情が暴走し、ついには引き金を引くマーク・チャップマンになりきり、高い評価を得ました。
画像出典:http://blogs.yahoo.co.jp/biggera_curl/34202060.html
これが同一人物にはとても見えない!
この役作りの過程でジャレットは痛風にかかってしまい、一時期車椅子生活を送るほどでした。
また、この体型から元に戻るのにほぼ1年かかったそうです。
お次はエイズ患者の役のために、激痩せ
マーク・チャップマン役でデブ男に変身したと思ったら、次は2013年の「ダラス・バイヤーズ・クラブ(原題:Dallas Buyers Club)」で性同一性障害のエイズ患者役を演じるために激痩せします。
画像出典:http://i.perezhilton.com/wp-content/uploads/2013/09/jared-leto-skinny-terry-richardson__oPt.jpg
激痩せするにあたって、ジャレットは固形物を絶ち(どういうことやねん)、1ヶ月で18kgも落としたそうです。ダイエットとかもうそういうレベルじゃない。
画像出典:http://www.bbc.co.uk/news/entertainment-arts-25949375
画像出典:http://butacaancha.com/jared-leto-se-transformo-para-the-dallas-buyers-club/
またしても「別人」のように変化したジャレット。激痩せしていく過程で「歩き方、座り方、ものの考え方まで変わった」と語っています。
この努力と演技力が認められ、第86回アカデミー賞で見事助演男優賞を受賞しました。
ジャレット・レトはJOKERにハマるか?
徹底した役作りで、外見すらも強烈に変化させることのできる、プロの役者魂を持つジャレット・レト。
しかし、今回のジョーカーという役を演じるにふさわしいのでしょうか?
「役作り」と「ビジュアル」の観点から考えてみましょう。
ジャレット版ジョーカーの役作り
ジョーカーはジャレットに憑依するか
ヒース・レジャーと同じように、ジャレットもメソッド演技法によってジョーカーを精神に憑依させようとしているようです。
かつて「チャプター27」では、マーク・チャップマン本人の映像を徹底的に研究し身振り手振りをコピーしたと語っていますし、「ダラス・バイヤーズ・クラブ」では女性よりも細い体になりながら、女性になるとはどういう事か考えたと語ったほどですから、ジャレットも演じる役の細部までコピーするタイプのよう。
いわゆる「カメレオン型」の役者であると言えます。
実際に、「スーサイド・スクワッド」の関係スタッフによれば、ジャレットは撮影現場で常にジョーカーになりきっており、ジャレット・レト本人は「撮影が始まってから、”レト”は出てきていない」と語っています。
また、ダークナイトでアルフレッドを演じたマイケル・ケインは、役作りを終えたヒース・レジャーの狂気に触れ「恐怖を感じた」と語ったそうですが、同じように「スーサイド・スクワッド」で共演したスコット・イーストウッド(クリント・イーストウッド監督の息子)は、撮影現場でジャレット演じるジョーカーに話しかけたらどうなってしまうのかわからない、と恐怖しているようです。
ジョーカーからの手紙
ジョーカーは、他のヴィラン達からも「アイツだけは信用ならねぇ」と言われる、孤高の存在。
理性や常識がぶっ飛んでいるので、悪人仲間でさえ寄せ付けません。
そんな役柄を反映してか、今回のスーサイド・スクワッドのメンバー集合写真にもジョーカーの姿はなく、撮影初期段階のリハーサルにも現れませんでした。
代わりにジャレット・レトは、他の共演者達にあいさつの手紙を送ったそうです。
作中でジョーカーに心酔し、彼に強烈な片思いをし続ける事になるハーレイ・クインを演じた女優マーゴット・ロビーには、ラブレターに「生きたネズミ」を同封して。他のメンバーには豚の死骸を一緒に送ったそうです。
うーんジャレット、私生活もジョーカー化しつつありますね。
セラピスト付の万全体制
さて、ヒース・レジャーの死因は薬物のオーバードーズで、これは不眠症とインフルエンザが併発した事が原因でした。
しかし彼がジョーカーの過剰な役作りでメンタルを壊してしまい、不眠症や精神障害を起こしてしまった事もあり、「ジョーカーをやって気がおかしくなり、死んでしまった」というような言われ方をする事もあります。
今回のスーサイド・スクワッドはメインキャラクター全員が悪役。キャストがヒースのような過剰な役作りによって精神的な病気とならないよう、ワーナーは特別にセラピストを雇用したようです。
なお海外ファンの間では、撮影前にホテルの部屋に一人で引き篭もり、役作りに投じたヒース・レジャーと比較して、ジャレット・レトは30 Seconds To Marsとして仲間たちとツアー周りをしており、完全にジョーカーに全てを捧げているわけではないじゃないか、との非難の声も出ています。
ジャレット版ジョーカーのビジュアル
ジョーカーには綺麗すぎる?
ジャレット・レトの顔立ちがジョーカーにしては綺麗すぎるので、イメージと合わない!という声が多いです。
確かに、良い意味でB級ピエロ感が出ていたジャック・ニコルソン版、
ボロボロのメイクが異常者っぷりをよく出していたヒース・レジャー版と来て、ジャレット版はなんとなく綺麗過ぎるかもしれません。
画像出典:http://www.homorazzi.com/article/jared-leto-joker-costume-suicide-squad-promo-pic/
また、スタイルの良さと、スーツの小奇麗さが、「歌舞伎町のホストかよ」とツッコミされたり。
賛否両論のタトゥー
新しいジョーカーの最大の特徴は全身に入れられたタトゥー。
額には”damaged”の文字、体にはスカル・ピエロ、トランプ、笑った口と、あちこちにタトゥーが入っているようですが、ファンが一番反応しているのは左胸に入り乱れた「HAHAHAHAHA」の文字。
うーん、ジョーカーさんは何を考えてこのタトゥーを入れたんだろうか。
「HAHAHAHAなんてタトゥーを掘りまくるオレって、イカれてね?」みたいな、中二病的なチープさを感じさせてしまい、あまり前評判はよろしくありません。
また、銀歯についても、ジョーカーにそんなものは必要ない!と批判を受けたりしています。
作り込みは必要ないのか?
ジョーカーは原作でも紫のスーツを着た、洒落者として描かれています。
が、そういった外見はあくまで装飾であり、おしろいを塗り、緑の髪に真っ赤な裂けた唇のサイコパスが派手なジャケットを着ているというのが印象的なのです。
ジャック・ニコルソンのジョーカーはコミックからそのまま飛び出してきたような出で立ちで、美川憲一的なコッテリした目つきと釣り上がった口がいかにも「ヤベー奴」っぽい。
ヒース・レジャー版はシリアス路線の作風に落とし込んだデザインがとても自然でした。
ところがジャレット版のジョーカーはどことなくロックスター風。
マリリン・マンソンにも通ずるものがあります。
海外のメディアサイトでは、
「作りこみすぎ」
「ジョーカーよ、酔った勢いでタトゥーを入れたなら、次はもっとまともなのにしてくれ。」
「銀歯?ジョーカーが銀歯?」
と、ビジュアルのディティールについては様々な意見が飛び交っています。
確かにジョーカーは「洒落者」ではありますが、タトゥーを入れたりするような方面の、モダンなお洒落ではないということでしょう。
つまり、ジョーカーとは「俺ってヤバい奴だろ?」アピールをせずとも、素の状態でヤバさを感じさせる、ナチュラル・ヤベー奴とならなくてはいけない。
実際、ダークナイトのジョーカーは、ナース姿になってもだいぶヤベー感を漂わせていました。
画像出典:http://moviepilot.com/posts/2015/02/06/the-dark-knight-had-some-dark-on-set-secrets-2665872
演技力で跳ね返せ!頑張れジャレット・レト
ジョーカーはバットマンシリーズを代表するヴィランであり、ファンも多く、また先代の実写版ジョーカーの評価がいずれも高かったことから、新ジョーカーのビジュアルが公開されたときは「こんなのジョーカーじゃない!」との議論が巻き起こりました。
でも、先輩ジョーカーも同じような受難を乗り越えてきているのです。
ヒース・レジャーも当初はコテンパンに批判されていた
今でこそ大絶賛されているヒース・レジャー版ジョーカーですが、彼もキャスティングが決まった当初はひどい批判を受けていました。
というのも、ヒースはダークナイト以前に「ブロークバック・マウンテン」という、カウボーイ同士のゲイの恋愛映画に主演し、色々と衝撃を与えていたからです。
こちらのページ(リンク先海外サイト)にはダークナイトでのキャスティング発表当時のネット上でのネガティブなリアクションがまとめて残っています。いくつか翻訳してみますと…。
「バットマンとセックスしてくれよ!オエー!」
「ヒースがジョーカー?最悪のキャスティング。冗談だろ。」
「最高じゃん。ジョーカーバック・マウンテン。」
「おそらく、過去最悪のキャスティングだね。」
「クリストファー・ノーランだって馬鹿じゃないんだし、こんなカウボーイを起用することないだろ。」
「これはひどい」
「ヒース・レジャーが?ジョーカー?嘘でしょ。」
「絶対嫌だあああああああああああ」
「これで、バットマン映画は二度目の凋落だね。このあとどうせロビンとかバットガールとかが出てくるんだろ!ヒース・レジャーなんて、ただのゲイのカウボーイじゃんか。説明してくれよ。何かのジョークだろ。」
「悪いけど、ジャック・ニコルソンの後に誰もジョーカーは演じられないよ。ジョーカーを出す事自体が間違いだ。」
「こいつが出るなら俺は観ねぇ。他にいくらでも方法はあっただろ。そのへんの道で適当に選んだやつの方がまだ適任。」
「マジで何考えてんの?ヒース・レジャーがジョーカーとか。史上最悪の選択だよ。」
その後先述したような命がけの役作りを経て、もはや主役のバットマンすら喰った圧倒的な演技を見せ、公開前にこの世を去るという伝説を残し、世界中がゴメンナサイしたのは御存知の通り。
ジャレット・レトも役者としての実力は充分携えていますので、劇中の演技で批判を跳ね返してほしいものです。
“Oh, I’m not gonna kill you.
I’m just gonna hurt you,
really, really bad.”
解禁された予告編でこう口にする姿は、少なくともサイコパスなジョーカーを感じさせてくれるヤバめな出来です。
果たして、「シュッとした」ジョーカーはどんな鬼畜っぷりを見せてくれるのか。
2016年のスーサイド・スクワッドの公開が今から待ちきれません。
次に読むのはコレ!
所属: DC Comics